FERRARI 375 PLUS #02
立体塗り絵じゃ物足りない、素組みじゃつまらない、 ということで、少々改造をしてみます。
脳内イメージに手先の精度が追いついていないので、 石橋をたたきながら進みます。
まずはメーター周りの作業から。
谷崎潤一郎の言うように、陰翳は大切です。
スイッチ類の取りつけ穴は、 サーフェイサーを吹いて形を整えてから空ける予定です。
メーターデカールも調達しなきゃ。
また、キットではウィンドウスクリーン固定金具の脇に、 バキュームパーツを差し込むための溝が溪谷のように横たわってい ますが、これではボディラインの流れが妨げられてしまうので、 エポキシパテで埋めておきます。
お次はフロントグリル。
キットの繊細なモールドを綺麗に塗り分けてみたらどうなるだろう 、という好奇心を抑えて、エッチングへの置き換えを試みます。
モールドを削り、さらに奥まで掘り下げてから、0. 3mmのプラバンを内法に沿って瞬間接着剤で貼り付けます。
その後、震える手で慎重に縁を削り、0. 5mm程度の段差をつくりました。
手が滑って下顎部分を削ってしまいましたが、 サーフェイサーを吹いてから修正しましょう。
エッチングはタメオのラージ・パターン・ グリルがちょうど良さそうです。
金属用ニッパーを持ち合わせていなかったので、 カッターとノミとヤスリで強引に外形を整え、 プライヤーでぐにぐに曲げて375 PLUSのグリルらしくします。
この作業で、 長く愛用していた三木章のパワーグリップ彫刻刀が刃毀れしてしま いました。
悲しむと同時に、 無茶な使いかたをした工具に申し訳なく思います。
適材適所でないと、人も工具もダメになります。
ボディに当ててみた様子です。
汎用パーツを使ったにしては、なかなか悪くない雰囲気。
三次元的に張りだしたこのグリルがあってこその375 PLUSです。
すこし緩すぎるような気もしますが、 塗膜がどれくらいの厚みになるか予想できないので、 現時点ではこれで良しとします。
最終的に、かっこよく見えるように調整しましょう。
さてさて、もう12月。年内にどこまでいけるでしょうか。