ASTON MARTIN DB4 GT ZAGATO #01

f:id:kreuzung:20190601202145j:plain

みなさま、たいへんご無沙汰しておりました。
仕事的なことに気を取られてしまい、趣味が滞っておりました。
ま、仕事的なことというのも、相変わらずのものづくりでして、ほとんど趣味なのですが。
まったく、素敵なものだけを道楽のように作って、人生を終えたいものです。
 
さて、今回のお題は、英国が生んだ名車中の名車です。
じつはこのDB4GTZ、僕が高校時代に一番好きだった車でして、今回作るキットも、当時震える声で大阪の名店に電話をかけて取り寄せたものだったと思います。
インターネットも充分に普及していなかった時代に、田舎の高校生が、大都市大阪の有名店に、フランス製のキット(しかも英語の車名)を要求することの敷居の高さを、みなさま想像できますでしょうか。
とはいえ一度経験してしまえば慣れたもの、いつ作るのか予定も未定な43キットたちを、とりあえず収集するという屈折した青春時代が始まるわけです。
ただ手元に集めて眺めているだけでも楽しいというのも、みなさまに共感いただけるであろう、このジャンルの魅力ですね。
というわけで、今回の製作の裏テーマは「青春の決算」ということになるのかもしれません。
 

f:id:kreuzung:20190601202214j:plain

当時の僕がなぜこの車体番号0200/Rを選んだのか、まったく覚えていません。
たぶん他の車体との比較検討をせずに、ただ在庫のあったものを取り寄せてしまったのだと思います。情報弱者ですね。
今ならたぶん、1961年のル・マンを走った白い0180/Lを選ぶでしょう。
とはいえ濃紺のボディに白いゼッケンサークルというのも、なかなか模型映えしそうで楽しみです。
 

f:id:kreuzung:20190601202240j:plain

エッチングのフロントグリルが同梱されているのはありがたいです。こういったパーツは汎用製品ではなかなか再現できません。
タイヤもすこし白い粉が浮いていますが、まだ柔らかく使えそうです。
ライトパーツは、他のものを見繕ったほうが良さそうですね。前回同様、BBR製になるかと。
スターターと並び、初心者がまず作るべきだというプロバンス・ムラージュですが、原型の素晴らしさもあってか、なかなか好感の持てるパッケージです。
 

f:id:kreuzung:20190601202302j:plain

まずはスジ彫りを深く彫り直すとともに、ドアノブ等の外装パーツを削り落とします。具体的にどう作り直すかは未定ですが、とりあえず0.4mmの穴だけ開けておきます。なんとかなるでしょう。
今回になってようやく、ずっと気になっていたBMCタガネを導入しました。
すばらしい使い心地です。
完成品の質が上がるかどうかは僕の腕によりますが、すくなくとも僕の気分は、たいそう盛り上がりました。
全体的に400番のペーパーで足付けをしてあるので、さらさらな質感です。
 

f:id:kreuzung:20190601202330j:plain

ホイールアーチの整形と車高調整も済ませました。
たぶんこのくらいで問題ないかと。
ドアパネルは下辺だけ水平にライン修正しましたが、すこし失敗しています。
直線をピシッと見せるのは意外と難しい…。
 

f:id:kreuzung:20190601202348j:plain

このキット、ボディ下部の気泡がなかなか大変なことになっていまして、こちらも前々から気になっていた、シアノンを導入してみました。
期待していたほど粘土が高くはなかったのですが、巷で話題になっているベビーパウダー混入法を試してみたところ、これがなかなか素晴らしい使い心地。
今後はポリパテよりもこちらを多用することになりそうです。
写真では一部、ポリパテとシアノンを混ぜてみた箇所があるので、黄色くなっています。あまり利点はありませんでした。
ホイールアーチの縁は今回も、モーターツールで薄く削っておきました。
 

f:id:kreuzung:20190601202407j:plain

今回は箱車ということもあり、窓の仮組みは欠かせません。
キット付属のバキュームパーツは、そこそこ合っているんだけどピッタリではないという状態。これ以上を望むなら、自作の型をもとにバキュームフォームするくらいの覚悟が必要かもしれません。
とりあえず初箱車なので、これくらいの精度を是として完成させてみましょう。
エッチング窓枠はなかなか良い感じです。
 
さて、ボディの表面処理はこれくらいにして、次回はサーフェーサーを吹いてみましょうか。